日本の食卓には欠かせない「豆腐」と「納豆」。でも不思議に思ったことはありませんか ?   「 名前、逆じゃない?」と。今回は、豆腐の名前の由来について、日本豆腐協会の公式サイトの見解からご紹介します 。

冷奴に湯豆腐、お味噌汁の具にと何かと食卓に欠かせない豆腐。豆腐といえば、きれいな水で作られるイメージですが、なぜ「腐る」という字が使われているのでしょうか?今回は、日本豆腐協会の公式サイトに掲載されている情報をもとに名前の由来について紹介します 。

なぜ「豆」が「腐る」で「豆腐」に?→日本豆腐協会がキッパリ回答!

生産工程ではきれいな水が使われ、鮮度の管理が欠かせない豆腐。ではなぜ「豆」が「腐る」と書いて「豆腐」と呼ぶようになったのでしょうか?日本豆腐協会公式ページ「豆腐の歴史」の中で解説されている「豆腐の名前の俗説、通説」によると、「実は、『腐』の字の冠である『府』には『くら』という意味もあり、もともとは『庫』という字を冠にしていました」「『腐』は捕った獣の肉を庫に入れて保存しておく状態を表わした字で、初めは死後硬直で固くなっている肉が、食べられるくらいに柔らかくなってくることから、のちに肉に限らず、ぶよぶよと柔らかいものを広く指すようになりました」と説明しています。また、タカノフーズの公式サイト「こども研究室」のコラムでも、中国語で「腐」は「ぷよぷよとやわらかい状態」を指すと解説されています。「豆腐」の由来は、腐っているという意味ではなく「柔らかい豆」という意味から「豆腐」と呼ばれるようになったというのが真相のようです 。

ではなぜ、納豆は「納める」と書くの?

一方、納豆に「納める」という字が使われるのはなぜでしょうか?タカノフーズのコラム「納豆の豆知識」によれば、諸説があるとして「お坊さんがお寺の台所である納所で納豆を作って食べていたので『納所豆』と呼ばれていた。これがつまって『納豆』となった」「桶や壷などの容器に入れて貯蔵されていたことから、『納めた豆』が縮んで『納豆』となった」「おいしい食べ物を授けてくれた神様に感謝し、神様に納めた豆という意味をこめて『納豆』と北国では呼んだ」といった3つの説を紹介しています。そのうち、1つ目の「納所説」は、同志社大学の吉海直人さん(日本語日本文学科特任教授)の「『納豆』と『豆腐』について」というコラムの中で「平安時代の『新猿楽記』に「塩辛納豆」とあるのが初出」だとしつつ、名前の由来としては「精進料理として禅寺の納所(台所)で作られていたところから、自然に『納豆』と称されるようになった」と解説されています。お寺の台所を「納所」と呼ぶことから、自然と「納豆」と呼ぶようになったのですね!豆乳を箱に納めて固める豆腐と、大豆を発酵させる納豆の名前が、どこかの過程で入れ替わったのではないかとする間違った俗説がありますが、これを機に「豆」知識として覚えておきたいですね !

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日本の食卓には欠かせない「豆腐」と「納豆」。でも不思議に思ったことはありませんか? 「名前、逆じゃない?」と。今回は、豆腐の名前の由来について、日本豆腐協会の公式サイトの見解からご紹介します。

皿に盛られた冷奴(Eiichi Onodera / Emi Kimata / Getty Images/Dex Image)

納豆を箸で持ち上げている様子(Masa44 / Getty Images/iStockphoto)

豆腐(Years / Getty Images)と納豆(Yattaa / Getty Images/iStockphoto)のイメージ画像

カメラに止まるエナガのヒナ(daffy@お散歩探鳥&遠征探鳥♪さんのXアカウントより)

日本の人気とんかつチェーン、「かつや」の外観。大きな看板が店の前に掲げられている。

ふて寝をするあんみつちゃん(猫は液体さんのXアカウントより)

犬に人差し指を鼻にタッチされているイラスト。テキスト: ゴルに、ついやってしまうこと。

「JRAホースショー」馬場馬術部門の表彰式で周回するデンキーくんと長谷川雄介さん/Effort Stable公式Xアカウント(@EffortStable)より